Google口コミをお願いするとき、何を言えばいい?依頼文のNG例と改善例
Google口コミを増やしたい。でも、会計時に突然お願いすると押しつけがましくならないか、どこまで具体的に頼んでよいのか分からない——。店舗や地域密着型サービスを運営していると、こうした迷いは少なくありません。
口コミの依頼で大切なのは、高評価を集めることではなく、実際に利用したお客様が自分の言葉で感想を伝えられる入口を用意することです。Googleのポリシーでは、見返りを提供して口コミを求めることや、好意的な口コミだけを選んで集めること、評価や内容を指定することなどが禁止されています。
この記事では、現場でつい使ってしまいがちな依頼文を「改善前」と「改善後」で見比べながら、自然で続けやすい運用へ整える方法を紹介します。
口コミ依頼は「高評価を集める営業文」ではない
Google口コミは、事業者が用意する広告とは性質が異なります。投稿するかどうか、どのような評価や内容にするかは、お客様が決めるものです。そのため、依頼文の役割は評価を誘導することではなく、率直な感想を投稿できる方法を案内することにあります。
この前提を共有していないと、現場スタッフが善意で「星5をお願いします」と伝えたり、満足している様子のお客様だけに声をかけたりすることがあります。短期的には口コミが増えたように見えても、ポリシー違反のリスクだけでなく、お客様からの信頼を損なう可能性があります。
判断に迷ったら、次の問いで依頼文を読み直してみてください。
- 投稿しない選択肢が、お客様に残されているか
- 評価の高さや書く内容を指定していないか
- 割引、景品、ポイントなどの見返りと交換していないか
- 満足したお客様だけを選別していないか
- 店内でその場の投稿を迫る言い方になっていないか
改善前と改善後で見る、依頼文の違い
改善前:「口コミ投稿で次回10%OFF」
割引や無料サービスなどを条件に口コミを求める方法は避けます。高評価を条件にしていなくても、口コミと特典を交換する形そのものが問題になります。「書いてくれた方にプレゼント」も同様です。
改善後の例
「本日はご利用いただき、ありがとうございました。お気づきの点がありましたら、こちらから率直なご感想をお聞かせください。今後のサービス改善に活用いたします。」
お礼と依頼の目的を簡潔に伝え、投稿は任意であることが分かる表現にします。特典は付けず、評価にも触れません。
改善前:「満足した方は星5の口コミをお願いします」
「満足した方だけ」と対象を選び、「星5」と評価を指定する依頼は、公平な口コミ収集とはいえません。不満や改善要望を持つお客様にも、同じ入口を案内できる状態が基本です。
改善後の例
「ご利用後の率直なご感想をお寄せいただけると幸いです。良かった点だけでなく、気になった点も今後の改善に役立てます。」
この言い方なら、好意的な内容だけを求めていないことが伝わります。低い評価を恐れて対象を選ぶのではなく、寄せられた声にどう対応するかを決めておくほうが、長期的な信頼につながります。
改善前:「担当者名と商品の良さを書いてください」
書いてほしい要素を細かく指定すると、お客様自身の体験ではなく、事業者が作った文章に近づいてしまいます。スタッフ個人への評価を集めるノルマも、過度な働きかけにつながりやすいため注意が必要です。
改善後の例
「もし差し支えなければ、ご利用になった感想をお客様ご自身の言葉でお聞かせください。」
何を書けばよいか聞かれた場合も、「接客」「利用した商品」「予約のしやすさ」など、体験を思い出すための例を示す程度にとどめます。特定の表現を必須にしないことがポイントです。

頼む言葉より、頼むタイミングを整える
同じ文章でも、会計を待つ列の前やスタッフが画面を見ている状態で依頼すると、お客様は断りにくく感じます。サービス提供が完了し、お礼を伝えた後に、持ち帰れるカードやレシート、サンクスメールで案内するほうが自然です。
Googleビジネスプロフィールでは、口コミ投稿画面へつながるリンクやQRコードを作成できます。リンクをメールに入れる、レシートに印刷する、店内の案内にQRコードを掲示するといった使い方が可能です。QRコードの作成は、Googleの案内ではパソコンのブラウザから行います。
案内を置くだけで終わらせず、誰に、いつ、どの方法で伝えるかを決めておきましょう。たとえば来店型店舗なら会計後にカードを渡し、予約制サービスなら利用翌日のサンクスメールにリンクを添える、といった整理です。
そのまま調整して使える依頼文
店頭で短く伝える場合
「本日はありがとうございました。ご感想をお寄せいただける場合は、こちらのQRコードから投稿できます。もちろん任意ですので、お時間のあるときにご覧ください。」
サンクスメールに添える場合
「このたびは当店をご利用いただき、ありがとうございました。今後のサービス改善のため、率直なご感想をお聞かせいただけると幸いです。下記のリンクからGoogle口コミを投稿できます。投稿は任意です。」
法人向けサービスの完了後に依頼する場合
「このたびはご依頼いただき、ありがとうございました。今回の対応についてお気づきの点がございましたら、ご感想をお寄せください。今後の品質改善に活用いたします。」
文章は、自社の接客トーンに合わせて調整して構いません。ただし、「高評価」「星5」「この内容を書いてください」「投稿で特典」といった誘導は加えないようにします。依頼文をスタッフ任せにせず、社内で一つの標準文を共有すると、店舗や担当者によるばらつきを抑えられます。
口コミが届いた後こそ、運用の差が出る
口コミへの返信は、投稿者だけでなく、これから利用を検討する人にも読まれます。すべての返信を宣伝文にする必要はありません。内容に触れた短いお礼を基本にし、個人情報や詳しい事情は公開の場に書かないようにします。
好意的な口コミへの返信例
「ご来店とご感想をありがとうございます。ご案内が分かりやすかったとのお言葉を、担当スタッフにも共有いたします。またお役に立てる機会がございましたら、ぜひお声がけください。」
改善要望を含む口コミへの返信例
「このたびはご不便をおかけし、申し訳ございません。いただいた内容を確認し、案内方法の改善を進めます。個別の状況について確認が必要なため、差し支えなければ店舗窓口までご連絡ください。」
反論から書き始めたり、顧客情報を示して事実関係を争ったりするのは避けます。まず不快な思いをさせたことを受け止め、詳しい確認は電話やメールなど非公開の窓口へ移します。
一方、単に評価が低いという理由だけで削除を求めることはできません。虚偽のなりすまし、差別的表現、個人情報の掲載など、Googleのポリシーに違反すると考えられる場合は、該当する理由を確認して報告します。

現場で迷わないための運用メモ
口コミ施策は、依頼文だけ作っても定着しません。簡単な運用メモを作り、次の項目を決めておくと、担当者が変わっても続けやすくなります。
- 対象:実際に商品やサービスを利用したすべてのお客様へ、公平に案内する
- タイミング:サービス完了後、会計後、またはサンクスメール送信時
- 案内方法:QRカード、レシート、メール内リンクのどれを使うか
- 依頼文:承認済みの標準文を使い、評価や内容を誘導しない
- 確認担当:新しい口コミを確認する担当者と頻度を決める
- 返信方針:短く個別性のある返信を基本とし、個人情報は書かない
- 引き継ぎ条件:クレーム、法的な主張、個人情報を含む投稿は責任者へ共有する
月に一度は、星の平均値だけでなく、繰り返し挙がる感想を読みます。「予約方法が分かりにくい」「説明が丁寧だった」などの具体的な声は、Webサイトや接客フローを改善する材料になります。口コミを集客の数字だけで終わらせず、業務改善へ戻す仕組みにすると、運用する意味が明確になります。
まとめ:依頼文は、中立・任意・簡潔に
Google口コミをお願いするときは、特典を付けず、高評価や書く内容を指定せず、実際に利用したお客様へ公平に案内することが基本です。依頼する場面も、その場で投稿を迫るのではなく、サービス完了後に持ち帰れる案内やメールで伝えると、圧迫感を抑えられます。
まずは現在使っている店頭POP、QRカード、メール文面を見直し、「投稿は任意か」「評価を誘導していないか」「見返りと交換していないか」を確認してみてください。依頼から返信、改善までを一つの流れにすると、口コミは信頼を育てる顧客接点になります。
自社だけで判断しにくい場合は、Googleビジネスプロフィールの運用方針と既存の依頼文をまとめて点検するところから始めましょう。地域集客やMEOの運用設計についてお困りでしたら、お気軽にご相談ください。

- 中小企業診断士 / Webマーケティング支援
- 中小企業診断士として、中小企業のWeb集客・マーケティング支援に携わっています。SEO・MEO、SNS、Webサイト改善、アクセス解析などを中心に支援。SAGU BLOGでは、中小企業のWebマーケティングを「実務で使える形」に落とし込んで発信しています。

